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2017/12/24

2017.12.25 Season's Greetings



Notes:「神大うりぼー」
神戸大の公式キャラクタ。11月からは学内でぬいぐるみの販売が開始。石川研究室でもさっそく購入。

2017.12.24 大学英語教育学会理事会@東京

表記に出席し,審議を行いました。

2,000人以上を抱える大規模学会ですが,やはり,収入の拡大と支出の抑制が安定的な運営の鍵になります。

問題になるのは国際大会の会場として大学を借り上げる際の会場費です。

夏場に3日間開催すると,冷房代だけでも100万円以上かかります。加えて教室の借り上げ料をどのように節約するか・・・ 

学会目的なら無料で,という大学もかつては多かったのですが,税金で運営されている国公立を筆頭に,最近では実費徴収の動きが広まっています。こうした中で,「学会」という形態をどう維持していくか,悩ましい課題です。

2017/12/21

2017.12.21 兵庫県立西宮高校小学校訪問授業

1年間指導に関わってきた小学校・高校共同プロジェクトの仕上げの日で,西北の高校生諸君が隣接する苦楽園小学校の4年生に出向き,1時間の授業を担当しました。

クリスマスソングを歌い,その中の音素を取り上げ,高校生ならではの視点で指導を行い,発音ゲームを楽しむ。。。

小学生はどのクラスでも大うけしていて,長い時間をかけて準備した高校生諸君の努力が報われる様子を横で見ていて,大変,うれしく思いました。

教育は教室だけで完結するものではありません。時に教室を抜け出すことで,児童や生徒は他で得られない体験と達成感を手にします。どこでもやっていそうで,なかなか実践例の少ない同校のこの取り組みが,これからも長く続き,成果を挙げていくことを期待したいです。

破裂音をしっかり出せるとビー玉が動いて箱が落ちる。
西北生渾身の力作,「破裂音発音力養成ギブス(?)」




2017/12/19

2017.12.19 兵庫県立宝塚高校インスパイア―特別講義

ディベートに挑戦された同校生徒さんの発表を聴講し,講評を行いました。

(※画像加工済み)

ディベートにはさまざまな進め方があり,以下のサイトでうまくまとめられています。
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/5117/page007.html

議論の展開がわかりやすいのは,上述のサイトで言えば,(5)にあたる,<主張・攻撃・防御・総括型>でしょう。以下は,わかりやすいよう,肯定側,否定側をA,Bと表記します。また,Questionsは「尋問」と訳します。

Affirmative Constructive Speech Aによる立論
Questions from the Negative Bによる尋問

Negative Constructive Speech Bによる立論
Questions from the Affirmative Aによる尋問

Negative Attack BによるAの攻撃
Questions from the Affirmative Aによる反問

Affirmative Attack AによるBの攻撃
Questions from the Negative Bによる反問

Affirmative Defense Aによるディフェンス
Negative Defense Bによるディフェンス

Affirmative Summary Aによる総括
Negative Summary Bによる総括

私自身は,高校生が英語授業でディベートに挑戦するのは良いとしても,十分な準備時間がとれない中では,なかなか,実のあるディベートにするのは難しいなあと感じています。

ディベートは,「ごっこ遊び」が真剣勝負に変わるその瞬間がだいご味なのですが,多くのばあいはそこまで到達せずに終わってしまいます。

このあたり,準備時間が短くて済み,英語力に不足があっても楽しめ,かつ,単なるごっこ遊びを越えて真剣な思考の深まりが期待できるような,そんな新しいタイプの「簡易ディベート」の方法論の開発について研究が必要であると思われます。
 

2017/12/14

2017.12.14 兵庫県立西宮北高校特別講義

来週に迫った小学校訪問授業の最終リハーサルを聴講し,指導を行いました。どのグループも完成度が高く,本番が楽しみです。

2017/12/11

2017.12.11 神戸大学「データサイエンス入門2」特別講義

石川は,12月より,学内に新設された「数理・データサイエンスセンター」の併任となりました。その関係で,表記の特別授業においてオムニバス講義(1回分)を担当しました。







2017/12/10

2017.12.10 情報通信学会「思考と言語研究会」@愛媛大学で発表

表記で研究発表を行いました。

○石川慎一郎(神戸大)・岩見理華(神戸大附属中等)
グローバル体験学習と探究学習が高校生の教科学力およびグローバル能力に与える影響

なお,報告の内容は,「信学技報」 vol. 117, no. 341, TL2017-46, pp. 13-18, 2017年12月.に掲載されました。

発表では,SGHの二大事業とされるグローバル体験学習と探究学習のうち,後者の教科学力に対する寄与が相対的に大きいことをデータ分析結果をふまえて報告しました。




2017/12/08

2017.12.7-9 International Conference on ESP, New Technologies and Digital Learning で発表

International Conference on ESP, New Technologies and Digital Learning
 The Hong Kong Polytechnic University, Hunghom, Hong Kong
7-9 December 2017

表記で研究発表を行いました。
発表題目:Evaluation of Learners’ L2 English Essays: Comparison of Three Approaches

発表では,科研(萌芽)で構築したICNALE Edited Essaysのデータを使い,ESL Composition Profileの5観点評価の総合値に対して,相関性の高い代替評価法ができないか検証した結果を報告しました。

その結果,ESL CPはOrganizationの1観点評価であっても5観点評価のおよそ8割の説明力を保持できることなどがわかりました。







2017/12/05

2017.12.5 兵庫県立伊丹高校SGH教員向け研究会

表記で講演を行いました。

当日は,過日発表された大学入試センターテストの後継問題(数学)を例に取り上げ,新しい学力,考える力,深く対話的な学びといった新指導要領の鍵概念について説明を行いました。


たとえば上記の数学の問題の場合,比例や関数の通常の練習問題ができるだけでは正しく回答できないかもしれません(実際試行テストの正答率も大変低いものでした)。つまりは,身近な事象を自分自身で数学的モデルとして再構成する力が今の教育できちんとつけられているかどうか,もしそうでないならばどのような対応が新たに必要になるのか,教育関係者は学校外の人々の視点も取り入れながら一緒に考えていく必要があります。これが,社会に開かれた教育課程を作り上げる第一歩となるはずです。

また,講演後は,同校の管理職やSGH研究部の先生がたとともに,新年度からのSGHのカリキュラムについてディスカッションを行いました。私のほうからは,SGHのねらいとコンセプトを改めて明確にする必要性,また,なぜ同校でそれをやるのかがすべての生徒にすぐわかるようなストーリーを作ること,それを関係者が共有していることがとくに重要になるといった点を指摘させていただきました。春からの伊丹SGHのますますのパワーアップが期待されます。

2017/12/03

2017.12.3 ひょうご大学コンソーシアム主催「兵庫県学生英語プレゼンテーションコンテスト」参加

審査員として表記に参加しました。

兵庫県学生英語プレゼンテーション・コンテスト
Hyogo English Presentation Contest for College Students

力作ぞろいの発表で楽しみました。


この手のコンクールの審査はよくやるのですが,今回のものはかなり大規模なもので1位賞金10万円にも驚きました。

参加者の方への講評でも申したのですが,参加者の英語力の差はほとんど感じられませんでした。逆に違いが見えてくるのが提案の内容。今回の場合は,「兵庫県に留学生を呼び込み,地元企業に就職してもらう」というテーマをどこまで深堀りし,独自の提案に落とし込めたかがカギとなりました。英語も大事ですが,英語で何を話すかはもっと大事です。この点を次への課題としていただければと思います。

結果はこちら。
http://www.consortium-hyogo.jp/event/2017/pdf/171204_result.pdf

2017/12/02

2017.12.2 JACET東アジア英語教育研究会参加

西南学院大学で開催された表記の研究会に参加しました。

JACET SIG第180回東アジア英語教育研究会
日時:12月2日(土)14:00–17:15
場所:西南学院大学西南コミュニティーセンター
テーマ:「ことばの学習と習得を科学する」
内容:
研究発表:心理言語学研究「tough構文の理解:意味的透明性と漸進性」伊藤彰浩(西南学院大学)、
「第2言語理解におけるメロディー呈示の有効性」村木華子(西南学院大学4年)、
「C-Test項目の難度決定要因の探究」田中清之介(西南学院大学4年)、

JACET SIG第181回東アジア英語教育研究会
日時:12月2日(土) 15:30-17:35
場所:西南学院大学 1号館307号教室
テーマ:「これからの英語教育ー質保証にむけて」
内容:
「外国語授業における学びの質ー学習者の視点から」加藤由崇(中部大学)・笹尾洋介(京都大学)・田地野 彰(京都大学)、
「意味を重視した英語指導法の構築と検証」細越響子(京都府立大学)・高橋 幸(京都大学)・金丸敏幸(京都大学)、
「詩とは何か」からはじまる音声指導ー英詩研究者からの提言(Part II)」 桂山康司(京都大学)

どれも興味深い発表でした。とくに西南学院伊藤ゼミの学生さんの発表は力作ぞろいで感銘を受けました。

2017/12/01

2017.12.1 研究メモ:BCCWJの語数問題

国立国語研究所が開発した現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)は,言語研究の基礎資料としてきわめて重要なものですが,全体の語数については,いくぶん曖昧さが残っています。自己メモとして記録します。

語数は,「1語」をどう見るか,つまりは文字列をどのように切り分けるかによって決まりますが,BCCWJでは,語を短めに認定する短単位(六甲/山)と,長めに認定する長単位(六甲山)の2種の単位で処理が行われています(つまり,同じデータを短単位で解析したものと,長単位で解析したものの2種が同時に提供されている)。単に語数と言った場合は,通例,短単位での語数を指します。

(A)
まず,「少納言」のトップページを見てみましょう。
http://www.kotonoha.gr.jp/shonagon/


ここでは語数は約1億500万語となっています。


(B)
次に,国語研究所コーパス開発センターウェブサイトの「BCCWJ概要」を見ましょう。
http://pj.ninjal.ac.jp/corpus_center/bccwj/


ここでは語数は1億430万語とあります。70万語減りました!?


(C)
次に,同じく国語研究所コーパス開発センターのウェブサイト内の「BCCWJ<DVD版公開データ」のページを見ます。
http://pj.ninjal.ac.jp/corpus_center/bccwj/dvd-index.html


短単位 104,911,464語
長単位 83,585,665語

ということで,短単位では1億491万語となります。これは上記の(A),つまり,少納言の記述とおよそ一致します。(B)の記述とは一致しません。

(D)
今度は中納言サイト内の「BCCWJ:レジスターごとの語数」のページを見ます。
https://maro.ninjal.ac.jp/wiki/index.php?BCCWJ%2F%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%94%E3%81%A8%E3%81%AE%E8%AA%9E%E6%95%B0

短単位の場合は
長単位の場合は

です。BCCWJには1サンプルとして1000字分を機械的に切りとった固定長データと,1万字以内でまとまりを優先して切り取った可変長データが混在していますが,上記は,固定長語数,可変長語数,合計語数となります。我々が見るのは最後の数字です。

短単位 104,911,460語
長単位 83,584,516語

(C)の場合より短単位で4語分(長単位で149語分)減って?います。

(E)
今度は国語研究所コーパス開発センターウェブサイト内の「「中納言」版公開データ」のページを見ます。
http://pj.ninjal.ac.jp/corpus_center/bccwj/bcc-chu.html

ここでは短単位版と長単位版の語数を示したエクセルがDLできます。個々のサンプルごとの語数を示したファイルです。列合計を取ると総語数が出ます。ただし,ここでは,語数と,語数(記号など除外)という2種の単位が出ています。

短単位の場合は


長単位の場合は

つまり,
短単位 124,100,968語 (記号抜き) 104,911,464語
長単位  101,877,008語 (記号抜き) 83,585,665語

ここで,これまで出ていた数字が記号抜きだったことがわかります。この数字は(D)と一致します。

(F)
続いて,山崎(編)(2014)「書き言葉コーパス:設計と構築」(朝倉書店)の第2章「サンプリング」を見てみましょう。

p.23の図2.1には,以下の情報が載っています。

出版サブコーパス・・・約3437万語
図書館サブコーパス・・・約3038万語
特定目的サブコーパス・・・約4017万語

これを合計すると1億492万語です。数字を丸めたことで若干の差は出ていますが,これは(E)で言う,短単位・記号抜きの104,911,464語に一致するものと言えるでしょう。

(G)
前出の本の同じ第2章のp.27の表2.2にはサブコーパス別の語数が出ています(明示していませんが短単位語数と思われます。)

可変長・・・100,833,045語
固定長・・・16,178,029語

これらを単純に合計すると117,011,074語となり,記号抜きだとすると,他のデータより
1200万語ほど多くなっています。

同書には,図2.1の語数とずれが生じていることについて,「図2.1に示した語数(※石川注:つまり他の多くの文献に記載されたBCCWJ総語数と一致する値)は,固定長サンプルと可変長サンプルを統合した語数であるため,表2.2に示した語数の合計とは若干異なる」と注記されています。

森秀明(2016)の論文にもあるように,固定長と可変長には一部重複があります。とすると,図2.1の「統合」というのは,単純加算して重複を除去したという意味のように思われます。そうだとすると,重複分が1200万語存在することになります。BCCWJの固定長,可変長サンプルの重複については現在調査中で,分かり次第,追加報告したいと思います。

・・・・・・・・・・・・・

ということで,わかったことをまとめると以下のようなことになるでしょうか?

・記号を含めると,短単位で1億2400万語,長単位で1億200万語程度
・記号を除くと,短単位で1億500万語,長単位で8400万語程度
・とくに言及なく総語数という場合は,記号なし・短単位が前提になっている
・ただし,各書で報告される総語数には一定の食い違いが残っている

(要確認事項)
・長単位+短単位の単純合計値と,重複除去合計値の関係性

いずれにしても,BCCWJに関して一般に語られる語数が,「記号を抜いた」もので,かつ,「短単位」計測による,ということは,改めて確認しておきたいと思います。


2017/11/30

2017.11.30 兵庫県立津名高校インスパイア―特別授業講話

表記にお伺いし,生徒さんの発表を聞いて講話を行いました。

特別講話 石川慎一郎(神戸大)「考える力と伝える力」

津名高校では,地域の課題の解決策を英語でプレゼンするという課題に取り組んでおられます。当日は,もうすぐ開通予定のコミュニティバスの運賃を下げるために近隣の商店のクーポンを配布する案や,廃校になって空いた小学校の校舎に商店を誘致する案など,ユニークな提案が並びました。

私のほうでは,それぞれに感心しつつも,たとえば,クーポン配布で商店側にどれだけのプロフィットが見込めるのか,それで運賃引き下げがどこまで可能になるのか,人口減少で小学校が廃校した地域に出店を希望する商店が本当にあるのか,地域の人口形態が変化するなかでスーパーやコンビニではなく旧来型の商店にどのような生き乗りの見通しがあるのか,といった指摘と質問を行い,問題を掘り下げて考える(深堀する)重要性を述べました。

英語を手段として,頭を使って物を考え,意見を戦わせる・・・この経験が優秀な津名高校生の諸君の将来に役立つことを願っています。



2017/11/28

2017.11.28 尼崎市立園田中学校職員研修会講演

表記で数学の授業を参観し,教員研修会でアクティブラーニング型教科指導の実践について講話を行いました。




参観した数学の授業はよく練られたもので,身近な課題(生徒会選挙のために用意された大量の用紙の束を男女用にうまく配分する)について,生徒が紙の重さ・厚みなどから枚数を推定する比例モデルを導出させるよう工夫がなされていました。こうした「新学力観」は,先般発表された大学入試センター試験後継テスト問題にも顕著であり,事例からルールを導出する力を育てることが今後の学校の課題になっていくと言えるでしょう。



2017/11/25

2017.11.25 JACET関西支部秋季大会参加

大阪樟蔭女子大学で実施された表記の学会に参加しました。

http://www.jacet-kansai.org/file/2017f-1.pdf

下記は同志社大学の植松茂男教授による特別講演「イタリアに於けるCLILの現状と課題」の聴講メモです(文責は石川)。日本でのCLIL型授業の実践を考える上で,示唆に富むご講演でした。

1.イタリアのCLIL教育体制
・学校制度:小(5年)+中(5年)の10年制
・このうち10年生をCLIL化。
・生徒にはB2+の英語力+達意の母語力の獲得が目指される
・トップダウンでの決定

2.教員養成
・小中校教員年収 2.5~3万ユーロ
・イタリア教員の英語力はEU中最も低い
・英語が堪能な人は他の職へ(教員は小学校の9割,中学7割,高校5割が女性)
・当初「CLIL教員養成コースの受講資格を英語力C1+に設定
・その後現職教員に限ってB2+に基準を緩める(コースを先に取らせて語学力は後で伸ばしてもらう)

3.授業見学(小学校)
・トレントの実験学校:小学校レベルで週7~9時間をCLILで(他からも入学希望あり)・専任イタリア人教師+1年間契約のNS(級)講師[東欧出身でイギリスで学んだ人etc]のTT中心
・体育,音楽,図工,地理,英語文化中心(希望により)宗教,(3年より)ドイツ語も・2年地理「トレントにはどんなものがある?」
・3年自然「森林限界(2,000m超えると植物変わるetc)」(話が抽象的になるとclass controlがくずれる)What's underneath the snow? Rock.
・4年算数「絵の描き方を通して空間・距離・深度などの概念を教える」(プロジェクタ使用。授業崩壊に近い姿も・・)

4.授業見学(中学/高校)
・7年数学「タイル使って図形つくる」
・8年生物「生得的か後天的か,DNA」
・10年歴史(調べ学習,グループで静かに)
・11年英語による論文の書き方指導(指示で作文。教員添削して返す。CUPのAdvanced Training使用)
・一部は英語が流暢になっているが,大部分は小学校以降さして伸びていない印象も

5.普及の制約
・教員待遇が悪い
・TTの準備の手間が大変(C1+なら1人で授業してよいが,内容側教師がC1でないとC1のALTを必ずつけないといけない。余分に手間がかかる)
・現地教員が自助努力でC1になるのは困難

質疑
1)ALTの教職資格(校長面接で採用。教員資格不問)
2)イタリア人教師の役割(騒ぐ子どものケア,遅れている子の通訳,何もしない)
3)児童生徒はどの程度L2で発表(発話)するのか? L1を使ってしまうことはどの程度起こりどう対応しているのか?(教師の英語力に比例する)
4)内容理解度はどうか?(イタリア人教師が内容理解をテストなどで確認している例もあった)
5)非母語話者教員の英語発音への社会的批判はないか?(基本的にない)


2017/11/24

2017.11.24 鳥取県立米子東高校「21世紀型能力を育むための講師派遣事業による教員研修会」

表記で講演を行いました。

鳥取県立米子東高校 21世紀型能力を育むための講師派遣事業による教員研修会
石川 慎一郎(神戸大教授)「向学心発進! 探究学習を核とする新たな学力の育成」

SSHでの取り組みで成果を挙げておられる米子東高校ですが,今後,その成果を文理癒合の形でどう広めていくか,探究指導と通常の進学指導をどう融合するか,講演後には,同校の先生方と有意義なディスカッションを行いました。

なお,講演前には島根に立ち寄り,待望のシマネッコさんと電車をご一緒しました。







2017/11/17

2017.11.17 神戸大学附属中等教育学校SGH校内研究会

日 時 平成29年11月17日(金) 16:20~18:00
場 所 神戸大学附属中等教育学校KPルーム
内 容 SGHアソシエイト指定(2014年度)以降、現在までの本校の教育実践研究を生徒対象の「グローバル意識調査」結果等から分析・検証し、今後の方向性について提言する。

SGHの2本柱は,1)グローバル体験学習と,2)探究学習です。当日は,これらと教科成績の相関他について分析結果をお話ししました。


SGHは短期的な効果を狙ったものではありませんが,SGHの主要事業,とくに,SGHでの探究活動や論文作成活動への取り組みの度合いは,一般学力とも高い相関を示すことがわかります。

2017/11/16

2017.11.16 兵庫県立伊丹高校SGH指導講話

表記の学校で,1年生の研究発表を聴講し,講話を行いました。

当日は下記の3種類の発表がありました。

A:リサーチ手法について報告した班
B:地元企業(味噌汁,酒)の商品宣伝を行った班
C:海外に日本食メニューを提案した班

なかなか立派な発表でしたが,一方,狙いがやや伝わりにくい部分もあるかなと思いました。一般に,「誰を対象に,どのような条件で,どうなることを理想として,探究・調査・提案をおこなうか」という基本線が全員に共有されていることがSGHの探究活動の成功のカギと言えるでしょう。優秀な生徒の皆さんの今後の成長が期待されます。

当日の発表風景


2017/11/14

2017.11.13 尼崎市立小田北中学校アクティブラーニング校内研修会

表記で講話を行いました。

当日は,国語授業(故事成語)と体育授業(サッカー)の実践を視察し,それらについて講評をさせていただき,あわせて,教科を超えたキーコンピテンシー志向型教育の開発の必要性についてお話させていただきました。

また,終了後は研究部の先生方と,1月の公開授業に向けて,どのように取り組んでいくか,実りある議論を行うことができました。

先生がたは子どものために自分の授業を変えようと非常に意欲的でおられ,伺うたびに強く感銘を受けています。

小田北中学校HPより

2017/11/11

2017.11.11 外国語教育メディア学会(LET)関西支部基礎理論研究部会主催2017年度公開講演

外国語教育メディア学会(LET)関西支部基礎理論研究部会主催2017年度公開講演

日時:11月11日(土)13:20-16:30 (13:00 受付開始)

会場:関西学院大学大阪梅田キャンパス (K.G.ハブスクエア大阪)14階 1402教室

内容:

講演
「教材コーパス・入試コーパス・学習者コーパスに見る日本人学習者の連語使用:インプットとアウトプットの差を探る」
石川慎一郎氏(神戸大学)

研究部会発表
日本人英語学習者のフレーズ親密度調査についての経過報告および今後の展望」
LET関西基礎理論研究部会第9次プロジェクトメンバー



講演では,当研究室で開発した,英語トライグラムに関して,自然言語・インプット言語・アウトプット言語を三元比較できるデータベースを紹介しました。

・2017/11/11 English Trigram Database for Japanese Learners of Englishリリース。 Here
日本人学習者用の英語トライグラムデータベースです。自然言語・インプット言語(教科書,入試)・アウトプット言語(大学生作文)に出現するトライグラムを三元比較できます。





2017/11/07

2017.11.7 尼崎市立日新中学校教員対象研修会

表記で講話を行いました。

尼崎市立日新中学校アクティブラーニング研修
1 と き  平成29年11月7日(火) 午後3時~午後5時
2 ところ  尼崎市立日新中学校
3 対 象 教職員 30人程
4 内 容  (1) 講話内容  アクティブラーニングの教科指導について  
       (2) 時  間  講話1時間半程度

講演では,新指導要領のポイントを整理し,アクティブラーニングが手段であって目的ではないこと,学びを深くすることの意義などについてお話しました。


参考
http://www.asahi.com/articles/ASKC36GYCKC3UTIL01K.html

2017/11/03

2017.11.3 神戸大学附属小学校研究発表会

表記で,講話・指導助言を行いました。


プロジェクト報告では,小学校の先生方と一緒に作り上げてきたグローバル英語教育の新カリキュラムについての発表を受け,我が国の英語教育の変遷,今後の小学校英語教育・活動の展望,応用言語学からの示唆等について講話を行いました。


また,指導助言では,下記の授業を見学した後,出席者と一緒に,小学校英語の「納得回解」について討議を深めました。


2017/10/28

2017.10.28 日本文体論学会第112回大会特別講演

表記で講演を行いました。

日本文体論学会第112回大会
2017年10月28日(土)
近畿大学C館(法学部) 多目的室

演題:「L2学習者の『文体』―学習者コーパス分析からの知見ー」

講演では,文体研究のインパクトが弱まっている現状を概観した後,その活性化の1つの方向として,3つの方向で,対象を戦略的に拡張していくことを提案しました。

1. 【媒体】書き言葉から話し言葉へ
2. 【話者】 L1からL2へ,NSからNNSへ
3. 【射程】テキストから言語へ,そして人間へ

また,言語研究・テキスト研究・文体研究・学習者研究・SLA研究・学習者コーパス研究などを融合し,学習者スタイル分析と学習者の産出したテキストスタイル分析を同時に分析対象とする,新たな人間研究としての,「L1/L2産出の多層統合型スタイル分析(MIAO: Multi-level Integrated Analysis of L1/L2 Outputs)」(石川,2017)の構築の可能性を主張しました。これは,石川が以前より唱えていた「Multiple CIA(多元的中間言語対照分析)」に「スタイルの二重性」を組み込んだ概念です。








2017/10/27

2017.10.27 外国語教育コンテンツ論コース第4回集団指導

表記で,ゼミ生4名が発表を行いました。

神戸大学国際文化学研究科外国語教育論講座外国語教育コンテンツ論コース
2017年度第4回集団指導
日時:2017年10月27日 0850~1210
会場:D612


ゼミ生発表分
0850-0910
張晶鑫 D1 高頻度オノマトペの音素上の特徴:一般語彙との比較
一般語彙と比較しながら、音素の数、音素の種類、音素の位置、音素の結合型の4つの側面からオノマトペの特徴を明らかにする。

0925-0940
中西淳 M2 誤用に着目した日本人英語学習者の前置詞使用の問題点の解明
誤用タグ付き学習者コーパスを用いて,日本人英語学習者の前置詞使用における問題点を計量的に調査した。

1040-1055
隋詩霖 M1 中日広告言語の比較:化粧品広告の分析―日本語教育の視点から―
既存の教材に飽き足らない上級日本語学習者にとって,現代の日本文化を学ぶことができ,あわせて,日本語の効果的な使用法に触れることができる広告テキストは,新たな教材候補の1つとなる。今回の発表では,化粧品広告テキストを日本語語彙教材として使用することの利点について検討する。

1110-1125
鄧琪 M1 現代日本語外来語特殊表記4種に対する一考察―日本語調査から日本語教育への示唆―
4種の外来語の特殊表記について,中国人学習者の直感・日本語母語話者の直感と日本語母語話者の実際使用という3つの観点から,どのような個別特性と基盤特性が示されているかを考察する。

2017/10/26

2017.10.26 兵庫県立長田高等学校特色類型講演会

表記で1年生の生徒さん向けの講演を行いました。

こちらの学校はSGHアソシエイツとして,生徒諸君に探究活動を行わせておられます。

当日は,「私たちの社会と研究~誰のため,何のための研究なのか~」というテーマで話しを行いました。


はじめに,先輩学年の探求研究の資料を配布し,グループディスカッションによって,良い点,イマイチな点をあげていただき,さらにどう改善できるかを提案してもらいました。その後,研究とはなにか,というテーマについて話し,あわせて,私ならどのようにこれらの研究をreviseするか,という提案を行いました。

講演では,先輩の研究を批判するのは決して失礼ではなく,先輩への最大の敬意である,だから,先輩を批判して越えていけ,というようなことを申しました。

講演の終わりに生徒代表がお礼の言葉を述べてくださったのですが,その場で,代表生徒さんが,「まずは先輩の学年を越え,次に,大先輩である石川先生を超える研究者になりたいです」とおっしゃってくれました。うれしさと頼もしさを感じ,気持ちよく母校でもある同校を後にしました。



2017/10/21

2017.10.21 西大和学園SGH運営指導委員会

西大和学園において,SGHの生徒発表を聴講した後,運営指導委員会に出席しました。

昨年から継続して拝見していますが,年々発表のクオリティが上がっており,大変に感激しました。


「インドないしベトナムの抱える問題について日本の技術を使って解決を提案するビジネスプランを示す」というのが同校の課題で,生徒諸君は立派に課題に向き合っておられました。

一方,このテーマですと,どうしても,「上から目線」のような姿勢が出てしまいます(これは西大和諸君の問題ではなく,テーマそのものの性質です)。この点を解決するために,たとえば,

(A)「インドないしベトナムの抱える問題について日本の技術を使って解決を提案するビジネスプランを示す」
(B)「日本の抱える問題についてインドないしベトナムの技術を使って解決を提案するビジネスプランを示す」

というような二重テーマ設定にするのはどうだろうか,という提案を運営指導委員会では行わせていただきました。

2017/10/19

2017.10.19 兵庫県教育委員会英語指導力向上プロジェクト研修@兵庫教育大学神戸ハーバーランドキャンパス

県下の高校教員の方を対象にワークショップを行いました。

コーパス言語学の入門を兼ねて,身近な英文テキストから語彙表を作成し,指導に生かす方策について指導を行いました。



また,講義準備の段階で,作成した語彙表に自動的に訳付けを行うマクロAutomatic Word List Generatorを開発しました。近日中に研究室ウェブサイトから公開予定です。

単語リストを入れると,自動的に訳語と中学校の教科書6冊中のレンジ情報が表示される仕組みです。



2017/10/17

2017.10.17 兵庫県立伊丹高等学校SGH意見交換会

文科省による中間発表の結果を受けて,表記の意見交換会を行いました。

石川のほうからは,以下のような提案を行いました。

・1年次早期にグループを作って出来る限り早く研究に着手させる
・自分自身のキャリア設計や大学進路研究と同期して研究の分野を決めさせる
・自分自身の夢や将来の計画を友人に話し,仲間を見つけるアクティビティを導入する
・その際,学術領域(人文,社会,自然,生命)等の大きい枠組みでグルーピングを行う
・早期の段階で研究デザインのレクチャーを行う etc

高校での探究教育はまだ定型がないので,難しさもありますが,一方で,白紙に好きな絵を描ける面白さも存在します。


2017/10/15

2017.10.15 研究生の修了

春から石川ゼミで研究生として学んでいた留学生が,就職を決め,大学を出られることになりました。

大学院研究生制度は,一義的には,修士課程・博士課程の入学準備のために存在するわけですが,研究生をしながら専門分野の知見を深めるとともに日本語を磨き,結果として就職することは必ずしも悪いことではないとも(個人的には)思います。

彼女の今後の活躍を祈り,ゼミで恒例の色紙を送りました。


2017/10/14

2017.10.14 計量国語学会理事会@東京女子大学

表記の会に出席しました。

・大会発表の資格や規定
・紀要論文要件の規定

などについて議論を行いましたが,大小問わず,多くの学会で共通の問題を抱えていることを再確認しました。

なお,日本語研究の世界では,大会発表者への「慫慂」という制度があること,今回の会議で初めて知りました。隣接分野から学ぶことは奥が深いです。

参考 大辞林3版より

しょうよう【慫慂】( 名 ) スル
他の人が勧めてそうするように仕向けること。 「 -されて出馬する」 「彼れ君に仕官を-するの意ありて然るならんと/花柳春話 純一郎」


2017/10/08

2017.10.8 北海道英語教育学会参加

北海学園大学で開催された表記学会に参加しました。


主な聴講発表

3-① 13:10-13:40 (第3会場 D41)
実践報告 Ivy Chu-Hui Lin (Hokkaido University)
Goh Kawai (Hokkaido University)
TA-led in-class activities for an online English program

・北大ではオンライン学習科目につき,自由参加のTAによる指導セッション(15~30分程度)を15回中6回程度提供
・TAの仕事は,文化要素の紹介(花見の写真を見せて英語で話させる),ネット調査法の指導(ネットで尊敬できる偉人を見つけさせ,当該人物の情報を集めさせる),語用論的な指導(観光案内所でのやりとり練習等),発音指導(b/v聞き分けなど),方略や自分自身の英語学習経験の紹介,など
・40~50人クラスで15~20名程度が自主的に参加。セッション終了後は帰ってもよいし,残って(通常は個人で自宅でやる)学習をその場でやってもよい(会場はCALL)
・参加者の79%が(ある程度)TAセッションに満足
・参加者の41%がTAがこのクラスをより良くしていると回答

2-②13:40-14:10 (第2会場 D40)
研究発表 Masaki Kabara (Hokkaido University of Education)
Kiwamu Kasahara (Hokkaido University of Education)
What is the Appropriate Number of Words in a Small Vocabulary Quiz?

・単語学習で1回に学ぶ語数は何語が適当か?
・10語ずつ毎週学ぶグループと,20語ずつ隔週で学ぶグループ
・対象は全100語
・プレは10語群,ポストは20語群,ディレイは20語群のほうがややよい(テスト別で有意差はなし)
・20語群のほうがややよい?
・ただし隔週置いたことの影響もあるかも

3-③14:30-15:00 (第 3 会場 D41)
研究発表 田中 洋也(北海学園大学)
大西 昭夫(Version2 Inc.)
1日5分の英単語学習:スマートフォン・アプリ DoraCat の開発

・学習記憶理論に基づいて各種のタスクを組み合わせたLexinoteというとポートフォリオ連動型総合学習教材をすでに開発・運用(ビデオを見て,重要語について,音を聞く,意味を選ぶ,コメントを付ける,英作文を書くといった各種のタスクを実施)
・しかし,PC上の学習はどうしても休暇時にはやらなくなる
・そこでいつでもどこでも学べるスマホ上のアプリを開発中
・英検用語彙1万語をターゲットにして,英語例文,日本語訳,英語,日本語意味の多肢選択
・CATのエッセンスを加味し,成績によってレベル(英検の級)が上下して問題が出てくる仕組みを組みこむ



2017/10/05

2017.10.5 兵庫県立西宮北高校小学校・高校英語教育連携研究会講演

兵庫県立西宮北高校 平成29年度小学校英語活動担当教員と高等学校英語科教員との交流研修会

1 日 時    平成29年10月5日(木)16時00分~17時00分
2 場 所    兵庫県立西宮北高等学校 視聴覚教室
3 講 師    石川慎一郎先生 (神戸大学国際コミュニケーションセンター教授)
4 概 要    講演「小中高の連携をふまえた新しい英語語彙指導」

当日は,2年生の生徒さんの発表(12月に行う「高校生による小学校出前授業」の予行発表)を拝聴して助言を行いました。



その後,市内の小学校の英語担当教諭および近隣高校教諭を対象とした講演会を行いました。

生徒さんの発表(出前授業設計)はなかなか工夫されたもので,最初にクリスマスソングを歌い,そこに含まれる重要な子音を取り出して発音指導を行わせるというものでした。今日のデモでは,半母音の[w]が指導対象になっていました。[w]の発音では唇の動き(前方から後方に一気に引き戻す)が大事になりますが,この部分を小学生が体感的に納得できるようなタスクの開発が課題と言えるでしょう。


     「フォニックス教授の英語発音教室」出典:http://mymeet-up.com/

DMM英会話 出典:http://eikaiwa.dmm.com/blog/2155/


上記は,オンラインで読める発音のコツをまとめたページ内の記述ですが,これらで言うと,「唇をしっかり丸め」た位置から「唇を元に戻しながら」発声するという部分を子どもにどう体感させうるかが課題と言えるでしょう。

先生方への講演では,新指導要領における語彙指導の指針を示し,とくに小学校段階で指導していただきたい語彙の種類についてお話ししました。







2017/10/01

2017.10.1 英語コーパス学会第27回大会基調講演・シンポジウム発表

表記(2日目)で基調講演とシンポジウム発表を行いました。

http://jaecs.com/conf/CF_43P.pdf

●講演 12:30–13:30(第 5 別館 1 階 第 2 教室)
A Frontier in Learner Corpus Studies: For Better Understanding of L2 Learners
司会:投野 由紀夫(東京外国語大学)
講師:Shin’ichiro Ishikawa (Kobe University)

図:プロジェクトの展開
(すっかり忘れていましたが,今年はプロジェクト開始からちょうど十年目でした)


●シンポジウム 13:50–15:20(第 5 別館 1 階 第 2 教室)
話し言葉コーパスの構築と利用
司会:野口 ジュディー(神戸学院大学名誉教授)

The ICNALE:中間言語対照分析の精緻化とアジアにおける学習者コーパス研究の発展を目指して
 講師:石川 慎一郎(神戸大学)

International corpus of Japanese as a second language:日本語学習者の言語研究と指導のために
 講師:迫田 久美子(広島大学・国立国語研究所)

JECPRESE:JSL と EFL ユーザーのために
講師:野口 ジュディー(神戸学院大学名誉教授)

TED Corpus Search Engine:TED Talks を研究と教育に活用するためのプラットフォーム
講師:長谷部 陽一郎(同志社大学)



2017/09/30

2017.9.30 計量国語学会第61回大会出席@武蔵大

表記に出席しました。例年にも増して発表数が多く充実した一日となりました。


開会の辞 荻野綱男  10:00-10:05
研究発表会(一) 座長 伊藤 10:05-12:05
1.集団学習を用いた森鴎外作品における著者内変異の検出        木村美紀・木下幸太
2.語彙豊富さの指標の評価に関する研究の問題点と改善方法     鄭弯弯・金明哲
3.絵本 335 冊からみた幼児の疑問詞出現順序の検討      糸奈津江・玉岡賀津雄
4.水村美苗の『続明暗』に関する文体計量分析           李広微・金明哲

休憩 12:05-13:00

研究発表会(二) 座長 山崎 13:00-14:30
5.語の長さの n-gram を用いた『うつほ物語』各巻の分類          土山玄
6.接続詞の直後に読点が打たれる条件 ―決定木を用いた分析―       岩崎拓也
7. 太宰治の前期作品における1 文中の読点の使用頻度の検討   尾城奈緒子・金明哲
 
総会  14:30~14:50
 議長選出
 第一号議題 2015年度決算の承認を求める件    荻野紫穂
 第二号議題 庶務報告ほか            伊藤雅光

休憩 14:50-15:00

研究発表会(三) 座長 長谷川 15:00-16:30
8.多変量解析を用いた日本語初級文法項目の出現レジスターの分析     中俣尚己
9.リーダビリティからみたやさしい日本語ニュースの定量的分析  田中伊式・李在鎬
10.文構造に基づく文の難易度を示す評価指標導出の試み          大野博之・稲積宏誠
  
休憩 16:30-16:40

研究発表会(四) 座長 奥村 16:40-18:10
11.助動詞の出現頻度による方言分類 ―全国方言談話データベースを資料として―
入江さやか・金明哲
12.ブログにおけるキーワードの書き込み頻度時系列の物理学的な観点での解析
渡邊隼史・佐野幸恵・高安秀樹・高安美佐子
13.蕪村俳句の個人用データベース作成 —計算機屋の試み—                和田英一
 

閉会の辞 荻野綱男 18:10

懇親会 18:30-20:30

 




2017/09/29

2017.9.29 英語コーパス学会理事会

午後5時より,関西学院大学において表記会議がありました。

英語コーパス学会では,今年度から「研究会(special interest group:SIG)」方式を導入します。

石川は,他の発起人の先生方とともに,コーパスに基づく語彙研究会(SIG on Lexicology)を立ち上げました。

おりしも,以下のような本が刊行されています。

https://www.amazon.co.jp/dp/B075XKG8WS

こういった研究を日本でも広げていくプラットフォームになればと思います。

2017/09/28

2017.9.28 石川ゼミ秋の歓迎会

神戸メリケンパークオリエンタルホテルにおいて,神戸大石川ゼミ2017年度秋季新入生歓迎会を実施しました。


10月から研究生として来日された王さん(台湾出身)と,短期研修でゼミに滞在されるパクさん(韓国)の2名をお迎えし,現役ゼミ生との交流のひと時を持ちました。

10月が始まれば,D生とM2生はそれぞれの論文執筆の追い込みになります。健闘を祈りたいですね。


2017/09/27

2017.9.27 兵庫県立長田高校人文数理探究類型研究指導講演

午前中の附属中等での講演に引き続き,午後は,長田高校で同様の趣旨の講演会を行いました。

高校生卒業研究のための4つの理念

午前と同じく,高校生の研究構想発表を聞き,それに対して改善を助言していきます。

一般論として,高校生の研究が成功するためには,プロの研究者ではなく一介の「高校生である」という弱みを,強みに変えるテーマ設定が重要です。

たとえば,

A(文系):高校生自身を対象にした研究
B(理系):忙しい大人にはできない膨大な実験量(n=500, n=1000)

のような点が前面に出てくれば,大人も注目する研究になりうる可能性が高まります。

要は,大人が知りたくても絶対に知ることができない現代日本の高校生の実態を「中の人」の目線で分析するような研究であれば,価値が高いと言えるでしょう。変に背伸びした研究よりも,素朴な疑問や関心を大切にしつつ,使い古された言葉ですが,高校生「の・による・のための」研究こそが,実は,多くの関心を集める研究になるのです。