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2017/10/08

2017.10.8 北海道英語教育学会参加

北海学園大学で開催された表記学会に参加しました。


主な聴講発表

3-① 13:10-13:40 (第3会場 D41)
実践報告 Ivy Chu-Hui Lin (Hokkaido University)
Goh Kawai (Hokkaido University)
TA-led in-class activities for an online English program

・北大ではオンライン学習科目につき,自由参加のTAによる指導セッション(15~30分程度)を15回中6回程度提供
・TAの仕事は,文化要素の紹介(花見の写真を見せて英語で話させる),ネット調査法の指導(ネットで尊敬できる偉人を見つけさせ,当該人物の情報を集めさせる),語用論的な指導(観光案内所でのやりとり練習等),発音指導(b/v聞き分けなど),方略や自分自身の英語学習経験の紹介,など
・40~50人クラスで15~20名程度が自主的に参加。セッション終了後は帰ってもよいし,残って(通常は個人で自宅でやる)学習をその場でやってもよい(会場はCALL)
・参加者の79%が(ある程度)TAセッションに満足
・参加者の41%がTAがこのクラスをより良くしていると回答

2-②13:40-14:10 (第2会場 D40)
研究発表 Masaki Kabara (Hokkaido University of Education)
Kiwamu Kasahara (Hokkaido University of Education)
What is the Appropriate Number of Words in a Small Vocabulary Quiz?

・単語学習で1回に学ぶ語数は何語が適当か?
・10語ずつ毎週学ぶグループと,20語ずつ隔週で学ぶグループ
・対象は全100語
・プレは10語群,ポストは20語群,ディレイは20語群のほうがややよい(テスト別で有意差はなし)
・20語群のほうがややよい?
・ただし隔週置いたことの影響もあるかも

3-③14:30-15:00 (第 3 会場 D41)
研究発表 田中 洋也(北海学園大学)
大西 昭夫(Version2 Inc.)
1日5分の英単語学習:スマートフォン・アプリ DoraCat の開発

・学習記憶理論に基づいて各種のタスクを組み合わせたLexinoteというとポートフォリオ連動型総合学習教材をすでに開発・運用(ビデオを見て,重要語について,音を聞く,意味を選ぶ,コメントを付ける,英作文を書くといった各種のタスクを実施)
・しかし,PC上の学習はどうしても休暇時にはやらなくなる
・そこでいつでもどこでも学べるスマホ上のアプリを開発中
・英検用語彙1万語をターゲットにして,英語例文,日本語訳,英語,日本語意味の多肢選択
・CATのエッセンスを加味し,成績によってレベル(英検の級)が上下して問題が出てくる仕組みを組みこむ



2017/10/05

2017.10.5 兵庫県立西宮北高校小学校・高校英語教育連携研究会講演

兵庫県立西宮北高校 平成29年度小学校英語活動担当教員と高等学校英語科教員との交流研修会

1 日 時    平成29年10月5日(木)16時00分~17時00分
2 場 所    兵庫県立西宮北高等学校 視聴覚教室
3 講 師    石川慎一郎先生 (神戸大学国際コミュニケーションセンター教授)
4 概 要    講演「小中高の連携をふまえた新しい英語語彙指導」

当日は,2年生の生徒さんの発表(12月に行う「高校生による小学校出前授業」の予行発表)を拝聴して助言を行い,その後,市内の小学校の英語担当教諭および近隣高校教諭を対象とした講演会を行いました。

生徒さんの発表(出前授業設計)はなかなか工夫されたもので,最初にクリスマスソングを歌い,そこに含まれる重要な子音を取り出して発音指導を行わせるというものでした。今日のデモでは,半母音の[w]が指導対象になっていました。[w]の発音では唇の動き(前方から後方に一気に引き戻す)が大事になりますが,この部分を小学生が体感的に納得できるようなタスクの開発が課題と言えるでしょう。


     「フォニックス教授の英語発音教室」出典:http://mymeet-up.com/

DMM英会話 出典:http://eikaiwa.dmm.com/blog/2155/


上記は,オンラインで読める発音のコツをまとめたページ内の記述ですが,これらで言うと,「唇をしっかり丸め」た位置から「唇を元に戻しながら」発声するという部分を子どもにどう体感させうるかが課題と言えるでしょう。

先生方への講演では,新指導要領における語彙指導の指針を示し,とくに小学校段階で指導していただきたい語彙の種類についてお話ししました。







2017/10/01

2017.10.1 英語コーパス学会第27回大会基調講演・シンポジウム発表

表記(2日目)で基調講演とシンポジウム発表を行いました。

http://jaecs.com/conf/CF_43P.pdf

●講演 12:30–13:30(第 5 別館 1 階 第 2 教室)
A Frontier in Learner Corpus Studies: For Better Understanding of L2 Learners
司会:投野 由紀夫(東京外国語大学)
講師:Shin’ichiro Ishikawa (Kobe University)

図:プロジェクトの展開
(すっかり忘れていましたが,今年はプロジェクト開始からちょうど十年目でした)


●シンポジウム 13:50–15:20(第 5 別館 1 階 第 2 教室)
話し言葉コーパスの構築と利用
司会:野口 ジュディー(神戸学院大学名誉教授)

The ICNALE:中間言語対照分析の精緻化とアジアにおける学習者コーパス研究の発展を目指して
 講師:石川 慎一郎(神戸大学)

International corpus of Japanese as a second language:日本語学習者の言語研究と指導のために
 講師:迫田 久美子(広島大学・国立国語研究所)

JECPRESE:JSL と EFL ユーザーのために
講師:野口 ジュディー(神戸学院大学名誉教授)

TED Corpus Search Engine:TED Talks を研究と教育に活用するためのプラットフォーム
講師:長谷部 陽一郎(同志社大学)



2017/09/30

2017.9.30 計量国語学会第61回大会出席@武蔵大

表記に出席しました。例年にも増して発表数が多く充実した一日となりました。


開会の辞 荻野綱男  10:00-10:05
研究発表会(一) 座長 伊藤 10:05-12:05
1.集団学習を用いた森鴎外作品における著者内変異の検出        木村美紀・木下幸太
2.語彙豊富さの指標の評価に関する研究の問題点と改善方法     鄭弯弯・金明哲
3.絵本 335 冊からみた幼児の疑問詞出現順序の検討      糸奈津江・玉岡賀津雄
4.水村美苗の『続明暗』に関する文体計量分析           李広微・金明哲

休憩 12:05-13:00

研究発表会(二) 座長 山崎 13:00-14:30
5.語の長さの n-gram を用いた『うつほ物語』各巻の分類          土山玄
6.接続詞の直後に読点が打たれる条件 ―決定木を用いた分析―       岩崎拓也
7. 太宰治の前期作品における1 文中の読点の使用頻度の検討   尾城奈緒子・金明哲
 
総会  14:30~14:50
 議長選出
 第一号議題 2015年度決算の承認を求める件    荻野紫穂
 第二号議題 庶務報告ほか            伊藤雅光

休憩 14:50-15:00

研究発表会(三) 座長 長谷川 15:00-16:30
8.多変量解析を用いた日本語初級文法項目の出現レジスターの分析     中俣尚己
9.リーダビリティからみたやさしい日本語ニュースの定量的分析  田中伊式・李在鎬
10.文構造に基づく文の難易度を示す評価指標導出の試み          大野博之・稲積宏誠
  
休憩 16:30-16:40

研究発表会(四) 座長 奥村 16:40-18:10
11.助動詞の出現頻度による方言分類 ―全国方言談話データベースを資料として―
入江さやか・金明哲
12.ブログにおけるキーワードの書き込み頻度時系列の物理学的な観点での解析
渡邊隼史・佐野幸恵・高安秀樹・高安美佐子
13.蕪村俳句の個人用データベース作成 —計算機屋の試み—                和田英一
 

閉会の辞 荻野綱男 18:10

懇親会 18:30-20:30

 




2017/09/29

2017.9.29 英語コーパス学会理事会

午後5時より,関西学院大学において表記会議がありました。

英語コーパス学会では,今年度から「研究会(special interest group:SIG)」方式を導入します。

石川は,他の発起人の先生方とともに,コーパスに基づく語彙研究会(SIG on Lexicology)を立ち上げました。

おりしも,以下のような本が刊行されています。

https://www.amazon.co.jp/dp/B075XKG8WS

こういった研究を日本でも広げていくプラットフォームになればと思います。

2017/09/28

2017.9.28 石川ゼミ秋の歓迎会

神戸メリケンパークオリエンタルホテルにおいて,神戸大石川ゼミ2017年度秋季新入生歓迎会を実施しました。


10月から研究生として来日された王さん(台湾出身)と,短期研修でゼミに滞在されるパクさん(韓国)の2名をお迎えし,現役ゼミ生との交流のひと時を持ちました。

10月が始まれば,D生とM2生はそれぞれの論文執筆の追い込みになります。健闘を祈りたいですね。


2017/09/27

2017.9.27 兵庫県立長田高校人文数理探究類型研究指導講演

午前中の附属中等での講演に引き続き,午後は,長田高校で同様の趣旨の講演会を行いました。

高校生卒業研究のための4つの理念

午前と同じく,高校生の研究構想発表を聞き,それに対して改善を助言していきます。

一般論として,高校生の研究が成功するためには,プロの研究者ではなく一介の「高校生である」という弱みを,強みに変えるテーマ設定が重要です。

たとえば,

A(文系):高校生自身を対象にした研究
B(理系):忙しい大人にはできない膨大な実験量(n=500, n=1000)

のような点が前面に出てくれば,大人も注目する研究になりうる可能性が高まります。

要は,大人が知りたくても絶対に知ることができない現代日本の高校生の実態を「中の人」の目線で分析するような研究であれば,価値が高いと言えるでしょう。変に背伸びした研究よりも,素朴な疑問や関心を大切にしつつ,使い古された言葉ですが,高校生「の・による・のための」研究こそが,実は,多くの関心を集める研究になるのです。